やはり導入するなら日立のオープンMRIが多いようです。
MRIには超電導タイプと永久磁石タイプがあります。
超電導タイプの多くは病院に設置されている1.5Tなどのものがそれで、機器自体も高額ですが、ヘリウムの定期的な補充や電気代、メンテナンスなどランニングコストも高額です。私の勤める病院ではフィリップスの1.5TMRIを導入しましたが、このランニングコストが大変なようです。
一方、オープンMRIは0.2~0.4T程度のもので、機器自体も割安で、電気代・メンテも比較的安く上がるようです。クリニックで導入しているところはほとんどがこのタイプではないでしょうか?
先日、日立メディコの方にMRIについて教えていただきました。
0.3Tで本体価格が6300万、年間の保守費用が360万、電気代が72万とのことです。
これをリースにすると年間1200万の支払いになるそうです。
すなわちMRIに関する年間支出は1200万+360万+72万=1632万円です。
MRI一件の診療報酬はMRI撮影1080点、画像診断料450点で1530点(15300円)です。
(自分でMRIの画像診断ができればの話ですが・・・)
単純に計算すると年間1632万÷1.53万=1066件の検査が必要になります。
月に22日診察するとして1066件÷12か月÷22日ということで、1日4件、月88件の検査をしてトントンということになります。
一日4件というのは非常に厳しい数字のような気がします。
さらにMRI導入にともない、レントゲン技師を雇うと年間数百万円の経費がかかります。
MRIを設置するために建物も大きく建てる必要があります。
設置面積が4m×5m必要で、さらに更衣室+操作室が必要です。
MRIのために約10坪必要と考えると建築単価が80万/坪として800万円の建築費の増加になります。
さらに、検査室の電波シールドが600万ほどの工事費が必要とのことです。
これで経営的になりたつのでしょうか?
非常に疑問です。